ECサイトのアクセス解析入門|GA4で見るべき指標と実践手順
2026年3月20日
GA4で見るべき5つの基本指標、eコマース設定手順、流入経路別の改善アクション、楽天・Amazon・Yahoo!のモール別アクセス解析まで、EC担当者に必要なアクセス解析の知識を体系的にまとめます。
対象読者: アクセス解析に苦手意識があるEC担当者(初心者〜中級者)
この記事で分かること
- ✓アクセス解析で分かる3つのこと(集客力・回遊行動・成果)が分かる
- ✓GA4で見るべき5つの基本指標と業界別の目安が分かる
- ✓GA4のeコマース設定を5ステップで実装できる
- ✓流入経路ごとの具体的な改善アクションが分かる
- ✓楽天・Amazon・Yahoo!のモール別アクセス解析の方法が分かる
「アクセス解析が大事なのは分かるけど、何をどう見ればいいか分からない」——EC運営を始めたばかりの担当者なら、誰もが感じる悩みです。
ECの売上は**「アクセス数 × CVR(転換率) × 客単価」**の3要素で決まります。アクセス解析はこの3要素の現状を把握し、どこにボトルネックがあるかを特定するための基本技法です。
本記事では、GA4で見るべき5つの基本指標からeコマース設定の手順、流入経路別の改善アクション、そして楽天・Amazon・Yahoo!のモール別アクセス解析まで、EC担当者に必要なアクセス解析の知識を体系的に解説します。
まずは「何を、どこで見て、どう改善するか」の全体像を掴んでください。
| 指標 | GA4での確認場所 | モールでの確認場所 | 数値が低い場合の改善アクション |
|---|---|---|---|
| セッション数 | レポート > 集客 | 店舗カルテ / ビジネスレポート | SEO強化、広告出稿、SNS活用 |
| ページビュー(PV) | レポート > エンゲージメント | 店舗カルテ / ビジネスレポート | 商品ページの導線改善、回遊施策 |
| 直帰率 | レポート > エンゲージメント | 店舗カルテ(楽天のみ) | ファーストビュー改善、ページ速度改善 |
| CVR | レポート > eコマース | 店舗カルテ / ビジネスレポート | CVR改善ガイドを参照 |
| 流入経路 | レポート > 集客 > トラフィック獲得 | 店舗カルテ(楽天のみ) | 弱い流入経路の強化(下記で詳述) |
ECサイトにおけるアクセス解析とは?なぜ必要なのか
アクセス解析の定義と目的
アクセス解析とは、ECサイトに訪問したユーザーの行動データを収集・分析し、データに基づいた改善施策を導き出すことです。「なんとなく売上が伸びない」という感覚的な判断から脱却し、数字に基づいた意思決定ができるようになります。
ECの売上は以下の式で因数分解できます。
売上 = アクセス数(セッション数) × CVR(転換率) × 客単価
例えば月間売上100万円のショップが売上150万円を目指す場合、「アクセス数を1.5倍にする」「CVRを1.5倍にする」「客単価を1.5倍にする」のいずれか、または組み合わせで達成できます。アクセス解析は、この3要素のどこに課題があるかを特定するための技法です。
アクセス解析で分かる3つのこと
- 集客力 — どこから何人のユーザーが来ているか(流入経路・セッション数)
- 回遊行動 — サイト内でユーザーがどう動いているか(閲覧ページ・滞在時間・離脱ポイント)
- 成果 — どれだけ購入に至っているか(CVR・売上・客単価)
この3つを定期的に確認するだけで、「集客が足りないのか」「来ているけど買われていないのか」「買われているけど単価が低いのか」が明確になります。
自社ECとモールのアクセス解析の違い
自社ECサイトとモール出店では、取得できるデータの範囲が大きく異なります。
| 項目 | 自社EC | モール出店 |
|---|---|---|
| 分析ツール | GA4を自由に設置可能 | モール標準の管理画面のみ |
| 取得できるデータ | ユーザー属性・行動パス・流入経路すべて | モールが提供する範囲に限定 |
| ユーザー行動の追跡 | サイト全体のカスタマージャーニーを追跡可能 | モール内の行動に限定 |
| 外部ツール連携 | ヒートマップ・A/Bテストツール等を自由に導入 | 基本的に不可 |
| データのエクスポート | CSV・API等で自由に取得 | モールが許可する範囲のみ |
GA4で見るべき5つの基本指標
EC担当者がGA4でまず見るべき指標は、以下の5つです。
①セッション数 ─ サイトへの訪問回数を把握する
セッション数は、一定期間内にサイトが訪問された回数です。1人のユーザーが1日に3回訪問すれば、セッション数は3です。
GA4では「レポート」→「集客」→「概要」で確認できます。
セッション数が少なければ、そもそもサイトに人が来ていない状態です。SEO施策や広告出稿でまず集客を強化する必要があります。
②ページビュー(PV) ─ コンテンツの閲覧状況を知る
ページビューは、ページが閲覧された回数の合計です。GA4では「レポート」→「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」で確認できます。
セッション数に対してPVが低い場合、ユーザーが1ページだけ見て離脱していることを意味します。商品の回遊導線(関連商品の表示、カテゴリナビゲーション等)の改善が有効です。
③直帰率・エンゲージメント率 ─ ページの質を評価する
GA4では従来の「直帰率」に代わり、エンゲージメント率(10秒以上の滞在、2ページ以上の閲覧、コンバージョンのいずれかを満たした訪問の割合)が主要指標です。直帰率はエンゲージメント率の逆数(100% − エンゲージメント率)で計算されます。
「レポート」→「エンゲージメント」→「概要」で確認できます。
| エンゲージメント率 | 評価 | 改善方針 |
|---|---|---|
| 60%以上 | 良好 | 現状維持。さらにCVR向上に注力 |
| 40〜60% | 標準 | ファーストビューやページ速度の改善を検討 |
| 40%未満 | 要改善 | コンテンツとユーザーのミスマッチの可能性。流入経路の質を確認 |
④コンバージョン率(CVR) ─ 成果への到達度を測る
CVR(転換率)は、訪問者のうち購入に至った割合です。ECサイトの一般的な目安は1〜3%ですが、業界や商品カテゴリによって大きく異なります。
GA4では「レポート」→「収益化」→「eコマース購入数」で確認できます(eコマース設定が必要)。
CVRの改善についてはCVR改善ガイドで施策10選を詳しく解説しています。
⑤流入経路(チャネル) ─ ユーザーの来訪元を特定する
流入経路は、ユーザーがどこからサイトに来たかを示すデータです。GA4では「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」で確認できます。
主な流入経路は以下の通りです。
| 流入経路 | 説明 | EC運営での意味 |
|---|---|---|
| Organic Search(自然検索) | Google等の検索結果からの流入 | SEO施策の効果を反映 |
| Paid Search(有料検索) | リスティング広告からの流入 | 広告投資の直接的な成果 |
| Display(ディスプレイ広告) | バナー広告等からの流入 | 認知拡大施策の成果 |
| Social(SNS) | Instagram・X等からの流入 | SNS運用の効果 |
| Direct(直接流入) | ブックマーク・URL直接入力 | ブランド認知・リピーターの指標 |
| Email(メール) | メルマガ等からの流入 | メール施策の効果 |
| Referral(参照元) | 他サイトからのリンク経由 | 外部露出の効果 |
業界別ベンチマーク数値の目安
自社の数値が「良いのか悪いのか」を判断するには、業界別のベンチマークが参考になります。
| 業界 | セッション数(月間目安) | 直帰率 | CVR目安 |
|---|---|---|---|
| アパレル | 5,000〜50,000 | 35〜50% | 2〜4% |
| 食品・飲料 | 3,000〜30,000 | 30〜45% | 3〜5% |
| コスメ・美容 | 5,000〜40,000 | 35〜50% | 2〜4% |
| 家電・ガジェット | 3,000〜20,000 | 40〜55% | 1〜2% |
| 雑貨・インテリア | 3,000〜25,000 | 35〜50% | 1.5〜3% |
GA4のeコマース設定手順 ─ ECサイト向け5ステップ
自社ECサイトでGA4を使ってアクセス解析を行うには、eコマースイベントの設定が必要です。以下の5ステップで設定できます。
Step 1: GA4プロパティの作成とタグ設置
- Google Analyticsにアクセスし、GA4プロパティを作成する
- 「管理」→「データストリーム」→「ウェブ」でデータストリームを作成する
- 測定IDをコピーし、ECサイトのHTMLまたはGTM(Google Tag Manager)に設置する
ShopifyやBASE等のASPカートサービスを利用している場合は、管理画面からGA4の測定IDを入力するだけで設置が完了するケースが多く、設定は簡単です。
Step 2: eコマースイベントの設定
ECサイトに以下のeコマースイベントを実装します。
| イベント名 | タイミング | 取得できるデータ |
|---|---|---|
view_item | 商品ページ閲覧 | 商品名・価格・カテゴリ |
add_to_cart | カート追加 | カートに入れた商品情報 |
begin_checkout | 決済開始 | 購入手続きに進んだタイミング |
purchase | 購入完了 | 注文金額・商品情報・トランザクションID |
GTMを使う場合は、データレイヤー(dataLayer)に上記イベントをプッシュする設定を行います。Shopifyなどのプラットフォームでは、GA4連携アプリ(例:Elevar、GTM for Shopify等)を利用すると設定が容易です。
Step 3: コンバージョンの設定
GA4の「管理」→「コンバージョン」(またはキーイベント)で、purchase イベントをコンバージョンとして設定します。これにより、購入完了をCVRの計算に使用できるようになります。
必要に応じて add_to_cart(カート追加)や begin_checkout(決済開始)もマイクロコンバージョンとして設定すると、カゴ落ちの分析にも活用できます。
Step 4: eコマースレポートの確認方法
設定完了後、GA4の「レポート」→「収益化」→「eコマース購入数」で、商品別の閲覧数・カート追加数・購入数・売上が確認できます。
「概要」タブでは、収益・購入者数・ユーザーあたりの収益などのサマリーが表示されます。
Step 5: カスタムレポートで定点観測する
GA4の「探索」機能を使って、定点観測用のカスタムレポートを作成します。
おすすめの定点観測レポートは以下の3つです。
- 日次売上レポート — 日別のセッション数・CVR・売上・客単価を一覧表示
- 流入経路レポート — 各チャネル別のセッション数・CVR・売上を比較
- 商品別レポート — 商品ごとの閲覧数・カート追加率・CVRを一覧表示
レポートの効率的な作り方についてはAIでECレポートを効率化する方法も参考にしてください。
流入経路別の分析方法と改善アクション
流入経路を分析したら、「どの経路が弱いのか」に応じて改善施策を打ちます。
自然検索(Organic Search) ─ SEO施策の効果を確認する
自然検索からの流入は、SEO施策の成果を直接反映します。
- 数値が低い場合: 商品ページのタイトル・説明文にキーワードを含めているか確認。カテゴリページのSEO対策も重要
- 数値が高いのにCVRが低い場合: 検索クエリとページ内容のミスマッチの可能性。Search Consoleでどのキーワードで流入しているかを確認
有料広告(Paid Search / Display) ─ 広告効率を最適化する
広告からの流入は、ROASで効率を評価します。
- 流入は多いがCVRが低い場合: 広告のターゲティングが広すぎる可能性。キーワードの見直しやオーディエンスの絞り込みを検討
- 流入自体が少ない場合: 入札単価の引き上げ、またはキーワードの拡張を検討
SNS流入(Social) ─ エンゲージメントを高める
SNSからの流入は、ブランド認知の拡大とファン形成に効果的です。
- 数値が低い場合: 投稿頻度の見直し、商品画像・動画コンテンツの強化、UGC(ユーザー生成コンテンツ)の活用
- 流入はあるがCVRが低い場合: SNSユーザーは「情報収集」段階の場合が多いため、商品ページでの訴求力強化が重要
ダイレクト(Direct)・メール(Email) ─ リピーター施策を強化する
ダイレクト流入やメール経由のユーザーは、すでにブランドを知っているリピーター層が中心です。
- ダイレクトの割合が高い: ブランド認知が浸透している良い状態。リピート施策(ポイント・定期購入等)でさらに購入頻度を上げる
- メールの流入が低い: メルマガの配信頻度や内容を見直す。開封率・クリック率を確認
流入経路×改善アクション一覧表
| 流入経路 | 状態 | 優先改善アクション |
|---|---|---|
| 自然検索 | 流入が少ない | 商品ページのSEO強化(タイトル・説明文・構造化データ) |
| 自然検索 | CVRが低い | Search Consoleで流入キーワードを確認し、ページ内容との整合性を改善 |
| 有料広告 | ROASが低い | ターゲティングの絞り込み、クリエイティブの改善 |
| SNS | 流入が少ない | 投稿頻度・コンテンツの質を改善。インフルエンサー施策を検討 |
| ダイレクト | 割合が低い | ブランド認知施策(SNS・PR)の強化 |
| メール | 流入が少ない | メルマガの配信頻度・内容・件名を見直す |
モール別アクセス解析の完全ガイド
楽天市場 ─ 店舗カルテ(RMS)で見るべきデータ
楽天のアクセス解析は、RMS(楽天市場出店者向け管理システム)の「データ分析」→「店舗カルテ」で確認します。
| 指標 | 確認場所 | 活用方法 |
|---|---|---|
| アクセス人数 | 店舗カルテ > 概要 | 全体の集客力を把握 |
| 転換率 | 店舗カルテ > 概要 | 購入率の推移を確認 |
| 客単価 | 店舗カルテ > 概要 | 客単価施策の効果測定 |
| 流入経路 | 店舗カルテ > 流入分析 | 検索/ランキング/広告/その他の比率を把握 |
| 商品別アクセス | 店舗カルテ > 商品分析 | 商品ごとの閲覧数・転換率を比較 |
| 検索キーワード | 店舗カルテ > 検索流入 | どのキーワードで流入しているかを確認 |
楽天では特に**「検索経由のアクセス」と「ランキング経由のアクセス」**の比率が重要です。検索流入が多い場合はSEO(商品名・キーワード設定)が効いている状態、ランキング流入が多い場合はセール・ポイント施策が集客を牽引している状態です。
広告経由のアクセスについては楽天RPP広告の基本も参考にしてください。
Amazon ─ ビジネスレポートで見るべきデータ
Amazonのアクセス解析は、セラーセントラルの「ビジネスレポート」で確認します。
| 指標 | 確認場所 | 活用方法 |
|---|---|---|
| セッション数 | ビジネスレポート > 詳細ページ売上・トラフィック | 商品ページへの訪問数 |
| ユニットセッション率 | 同上 | AmazonにおけるCVR |
| ページビュー数 | 同上 | セッションとの差で回遊状況を把握 |
| カート獲得率 | ビジネスレポート > 詳細ページ | カートボックスの獲得割合 |
| 注文品目数 | ビジネスレポート > 詳細ページ | 実際に注文された商品数 |
Amazonではユニットセッション率(CVR)とカート獲得率の2つが特に重要です。カート獲得率が低い場合、価格競争力やFBA利用の有無が原因であることが多いです。
広告効果の分析についてはAmazon広告の基本指標を参照してください。
Yahoo!ショッピング ─ ストアクリエイターProで見るべきデータ
Yahoo!ショッピングのアクセス解析は、ストアクリエイターProの「販売管理」→「統計情報」で確認します。
| 指標 | 確認場所 | 活用方法 |
|---|---|---|
| ページビュー | 統計情報 > アクセス推移 | 閲覧数の推移を把握 |
| 訪問者数(UU) | 統計情報 > アクセス推移 | ユニークユーザー数 |
| 注文件数・売上 | 統計情報 > 売上推移 | 成果の推移を把握 |
| 商品別アクセス | 統計情報 > 商品別 | 商品ごとの閲覧・売上データ |
Yahoo!ショッピングでは、PayPayキャンペーンや5のつく日イベントでアクセスが大きく変動します。イベント日と非イベント日を分けて分析することが重要です。
KPI管理の方法はYahoo!ショッピングのKPI管理で詳しく解説しています。
モール別データ比較表 ─ 取得可能な指標の違い
| 指標 | GA4(自社EC) | 楽天RMS | Amazonセラセン | Yahoo!ストクリ |
|---|---|---|---|---|
| セッション数 | ○ | ○(アクセス人数) | ○ | ○(訪問者数) |
| ページビュー | ○ | ○ | ○ | ○ |
| CVR(転換率) | ○ | ○ | ○(ユニットセッション率) | △(算出が必要) |
| 流入経路の詳細 | ◎(7チャネル以上) | ○(4分類) | × | × |
| 検索キーワード | ○(Search Console連携) | ○ | ○(ブランド分析) | × |
| ユーザー属性(年齢・性別) | ○ | × | ○ | × |
| リアルタイムデータ | ○ | × | × | × |
| カート追加率 | ○ | × | × | × |
| データエクスポート | ○(CSV/API) | ○(CSV) | ○(CSV) | ○(CSV) |
アクセス解析ツールの選び方
無料ツール
| ツール | 特徴 | おすすめの用途 |
|---|---|---|
| GA4 | ECサイトのアクセス解析の標準ツール。eコマース計測対応 | 自社ECの全面的なアクセス解析 |
| Google Search Console | 検索クエリ・表示回数・クリック率・平均順位を確認 | SEO施策の効果測定 |
| Microsoft Clarity | ヒートマップ・セッション録画を無料で利用可能 | ユーザー行動の可視化・離脱ポイントの特定 |
| 各モール標準機能 | 楽天店舗カルテ・Amazonビジネスレポート等 | モール出店時のアクセス解析 |
有料ツール
| ツール | 特徴 | 月額目安 | おすすめの用途 |
|---|---|---|---|
| Adobe Analytics | 大規模ECサイト向け。高度なセグメント分析 | 数十万円〜 | 月商1,000万円以上の自社EC |
| Ptengine | ヒートマップ+A/Bテスト+ポップアップ | 数千〜数万円 | CVR改善に注力するサイト |
| Looker Studio(旧Data Studio) | GA4・各種データを統合したダッシュボード作成(無料) | 無料 | 複数モール+自社ECのデータ統合 |
アクセス解析の運用サイクル ─ 確認頻度と改善フロー
日次・週次・月次で見るべき指標の使い分け
すべての指標を毎日チェックする必要はありません。頻度に応じて見る指標を分けるのが効率的です。
| 頻度 | 確認する指標 | 目的 |
|---|---|---|
| 日次 | セッション数、売上、注文件数 | 異常値の早期発見(急激なアクセス減少・エラー等) |
| 週次 | 流入経路別セッション、CVR、直帰率、広告ROAS | 施策の短期的な効果確認 |
| 月次 | 全指標のトレンド、前月比・前年比、目標達成率 | 中長期的な傾向把握と戦略見直し |
データ→課題発見→施策実行→検証のPDCAサイクル
アクセス解析は「見て終わり」では意味がありません。データから課題を発見し、施策を実行し、効果を検証するサイクルを回すことが重要です。
- Plan(計画): データから課題を特定し、改善仮説を立てる
- Do(実行): 仮説に基づく施策を実装する
- Check(検証): 施策前後のデータを比較し、効果を測定する
- Act(改善): 効果があれば他の商品にも展開。なければ仮説を見直す
例:「商品Aのアクセスは多いがCVRが低い」→「商品画像が1枚しかないのが原因では?」→「画像を5枚に増やす」→「2週間後にCVRを再確認」
アクセス解析レポートの作り方
月次レポートには最低限、以下の項目を含めましょう。
- サマリー: 月間売上・セッション数・CVR・客単価(前月比・前年比付き)
- 流入経路の変化: 各チャネルの増減と要因分析
- 商品別の動向: 売れ筋商品・アクセス急増/急減の商品
- 施策の効果: 実施した施策とその結果(数値で)
- 次月のアクション: データから導き出す次の改善施策
レポート作成の効率化についてはAIでECレポートを効率化する方法も参考にしてください。EC担当者が見るべきKPIと合わせて確認すると、レポートに含めるべき指標が明確になります。
よくある質問(FAQ)
Q1. ECサイトのアクセス解析とは何ですか?
ECサイトに訪問したユーザーの行動データ(訪問数・閲覧ページ・流入経路・購入率など)を分析し、売上改善のための施策を導き出すことです。GA4やモール管理画面を使って実施します。
Q2. GA4でECサイトを分析するための設定方法は?
GA4プロパティの作成→計測タグの設置→eコマースイベント(view_item/add_to_cart/purchase)の設定→コンバージョンの設定→レポート確認の5ステップで設定できます。
Q3. アクセス解析で何が分かりますか?
大きく3つのことが分かります。①集客力(どこから何人来ているか)、②回遊行動(サイト内でどう動いているか)、③成果(どれだけ購入に至っているか)です。
Q4. ECサイトの流入経路はどう確認できますか?
GA4の「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」で、自然検索・広告・SNS・ダイレクト等の流入経路別のセッション数やCVRを確認できます。
Q5. 楽天市場のアクセスデータはどこで確認できますか?
楽天RMSの「データ分析」→「店舗カルテ」で確認できます。アクセス人数・転換率・客単価・流入経路(検索/ランキング/広告等)などのデータが閲覧可能です。
Q6. アクセス解析ツールはどう選べばいいですか?
自社ECサイトならGA4(無料)が基本です。ヒートマップ分析にはMicrosoft Clarity(無料)が便利です。モール出店の場合は、各モールの管理画面に標準搭載された分析機能をまず使いこなしましょう。
Q7. アクセス解析はどのくらいの頻度で見るべきですか?
セッション数・売上は日次、流入経路・CVR・直帰率は週次、トレンド分析・施策の効果検証は月次で確認するのが基本です。毎日全指標を見る必要はありません。
まとめ ─ アクセス解析は「見て、動く」が基本
アクセス解析の目的は、データを見ることではなく、データに基づいて改善施策を実行することです。
- ECの売上は「アクセス数 × CVR × 客単価」で因数分解する。アクセス解析で3要素のボトルネックを特定する
- GA4では①セッション数②PV③直帰率④CVR⑤流入経路の5指標をまず押さえる
- GA4のeコマース設定は5ステップで完了する。ShopifyやBASEなら連携アプリで簡単に設定可能
- 流入経路ごとに具体的な改善アクションを決める(SEO/広告/SNS/メール)
- モール出店でも店舗カルテ・ビジネスレポート等で十分な分析が可能
- 確認頻度は日次(売上・異常値)・週次(流入・CVR)・月次(トレンド・戦略)に分ける
まずは自社サイトまたはモール管理画面で、今日のセッション数とCVRを確認してみてください。それがアクセス解析の第一歩です。さらに深い指標管理についてはEC担当者が見るべきKPIを、CVR改善に取り組む方はCVR改善ガイドを合わせてご覧ください。
よくある質問
Q. ECサイトのアクセス解析とは何ですか?▼
A. ECサイトに訪問したユーザーの行動データ(訪問数・閲覧ページ・流入経路・購入率など)を分析し、売上改善のための施策を導き出すことです。GA4やモール管理画面を使って実施します。
Q. GA4でECサイトを分析するための設定方法は?▼
A. GA4プロパティの作成→計測タグの設置→eコマースイベント(view_item/add_to_cart/purchase)の設定→コンバージョンの設定→レポート確認の5ステップで設定できます。
Q. アクセス解析で何が分かりますか?▼
A. 大きく3つのことが分かります。①集客力(どこから何人来ているか)、②回遊行動(サイト内でどう動いているか)、③成果(どれだけ購入に至っているか)です。
Q. ECサイトの流入経路はどう確認できますか?▼
A. GA4の「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」で、自然検索・広告・SNS・ダイレクト等の流入経路別のセッション数やCVRを確認できます。
Q. 楽天市場のアクセスデータはどこで確認できますか?▼
A. 楽天RMSの「データ分析」→「店舗カルテ」で確認できます。アクセス人数・転換率・客単価・流入経路(検索/ランキング/広告等)などのデータが閲覧可能です。
Q. アクセス解析ツールはどう選べばいいですか?▼
A. 自社ECサイトならGA4(無料)が基本です。ヒートマップ分析にはMicrosoft Clarity(無料)が便利です。モール出店の場合は、各モールの管理画面に標準搭載された分析機能をまず使いこなしましょう。
Q. アクセス解析はどのくらいの頻度で見るべきですか?▼
A. セッション数・売上は日次、流入経路・CVR・直帰率は週次、トレンド分析・施策の効果検証は月次で確認するのが基本です。毎日全指標を見る必要はありません。
EC実務ラボ編集部
Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングの3モール運営経験をもとに、EC担当者が実務で使えるナレッジを整理しています。広告運用、商品ページ改善、分析、販促設計が主な領域です。
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